仲間と出会い話したい
今月の本人:「陽溜(ひだ)まりの会」参加のみなさん
2003年の秋、相談に来所された一組の60歳前半の介護者の夫と認知症の妻の夫婦。夫が相談する傍で、黙って一筋の涙を流す妻の姿に突き動かされ、男性介護者の集いの場の必要を感じ、「やどろくの会」を設立。その後、直面する共通の困難を抱えた若年期認知症の人と介護者の会として、第5回例会より名称を『陽溜まりの会』と変更。以後、現在に至るまで、毎月第4土曜日に例会を開催し、今年10月24日には72回目を開催しました。(広島県支部 畑口とき子、松本恭子、村上敬子)
みんな笑顔で考えながらつくっていく場 何でも話せる場 いこいの場
当日は 会が始まる前、サポーターが細部にわたり準備と確認。全体会では1ヵ月間の報告を本人が語り発表します。昼食はサポーター手作りランチ。午後、介護者はゲストとともに研修、情報交換などの相談会。本人は、笑顔で楽しくをこころがけているサポーターとともに日頃の思いを語り合い、カラオケ・絵手紙・卓球・風船バレー・茶菓の準備や昼食会の後始末などをして交流します。Aさんの楽しみは「僕は女房と二人で温泉に行くことかな」、それを受けてBさんも「私のところも温泉に二人で行くよ」。すると、Cさんが、「まあ、私もそうよ。主人とドライブで温泉に行ったのよ。どこに行ったかは忘れたけど、良かったと思うよ」と。
すかさずBさんが、「私もよく忘れる。だから思いついた時、何でもすぐするようにしているのよ。ほめられると嬉しいね」と、ここちよい場だから話が弾みます。
会の終わりはまた全員で集まり、「歌声喫茶陽溜まり」で歌とティータイム。最後に「血液サラサラ体操」を歌って、踊って「また来ます」の声が響く中、解散です。
「陽溜まりの会」は広島県内に「陽溜まりの会広島」「陽溜まりの会北部」「陽溜まりの会東部」を始めました。確実に広がっています。本人が65歳になったら、「陽溜まりの会」を卒業し「木もれびの会」に入会します。「木もれびの会」は介護者のみのつどいですが、介護についての具体的な方法や工夫・情報交換、講師を招いた実践的な勉強会、旅行を楽しんだりしています。
出来上がった絵手紙と「歌声喫茶」の看板
村上支部代表(左端)にe教えてもらいお茶のお点前
eシェフの手ほどきをうけながらローストビーフを作りました
陽溜まりの会広島の家族のつどいです
2009年11月25日発行会報「ぽ~れぽ~れ」352号より