家でいっしょに暮らしたい
全国の支部で行われている家族の「つどい」。その中で出てきたいろいろな悩み。その悩みに応える形で、介護初心者の悩みにお答えします。会報ぽ~れぽ~れの人気記事の抜粋です。
■家でいっしょに暮らしたい
妻は61歳の時バーキンソン病になり、その進行とともにアルツハイマーも出てきました。一時は施設に入所しましたが適切な介護や看護が受けられず退所しました。入所のせいで認知症が進んでしまったと後悔しており、二度と施設には入れたくない、家でいつしょに暮らしたいと思っています。年中無休のデイケアや毎日のヘルパーで、なんとかやれていますが、私も80歳、療病もあり夜間私一人で介護するのがとても大変です。
皆さん、どんなふうに在宅介護しておられるのか、またこれからの方向をどう考えたらいいのかについてもお聞きしたいです。 (Aさん〈妻79歳 要介護5〉を在宅介護中)
Bさん実母(84歳・要介護4)を在宅介護中:デイケア、ショートステイ、訪問看護、訪問歯科診療など、あらゆるサービスを使って8年ほど家で介護しています。大変な時期もありましたが、今は本人も家族も落ち着いて過ごしてます。こんなふうに暮らせるのも私や母の要望に応えようと努力してくれるスタッフの皆さんのおかげです。サービス担当者会議で希望を伝えると皆さんで一生懸命対応策を考えてくれるんセすよ。感謝の気持ちでいっぱいです。
Cさん(Bさんのデイケア主任):Bさんがいいサービスを受けられるのは、ご自身たちの要望をきちんとわかりやすく伝えてもらえ.るからです。利用者の要望に応えようと努力するのは私たち専門職の仕事です。「応える姿勢を持たないなら、そんなところはやめて他に切り替える」それくらいの姿勢をもったほうがいいと思います。
Dさん(世話人、看取り後):Aさんの介護負担を軽くするためには夜間の訪問介護を利用できればいいのですが、まだまだサービスの量が不足していますしサービス利用限度額の問題もありますね。介護保険制度が利用しやすいものになるよう要望しなければなりません。
Eさん(ケアマネジャー):Aさんが施設を利用された当時と比べると現在はケアの内容はずいぶん改善されているはずです。Aさんの健康を考えていずれは利用したほうがいい場合も出てくると思います。今から、いくつかの施設を見学してケアの内容を知っておかれたらいかがでしょうか?
Fさん(父を10年間介護、看取り後4ヵ月):暴言や介護拒否もあり一人で介護を背負っていた私は心も体もぼろぼろ状態。親戚には、家で看るべきだと非難されましたが、「自分が倒れるわけにはいかない」と特養に入所させました。施設に馴染むまで苦労しましたが徐々に落ち着きました。最後は肺炎になり病院で亡くなりましたが、後悔はしていません。いろいろな人にも相談し、その時々で一番良い方法を考え抜いて決断してきましたから。