署名活動:介護保険の負担増に反対します

「安心できる介護保険制度を求める署名2022」にご協力いただいた皆様へ

目標の8万筆を大きく上回る、約11万筆の署名を集めることができました

9月中旬から始めた署名活動は、署名用紙に記名していただく方法とオンライン(「change.org」)の署名との二つの方法で行いました。署名数は12月22日17時現在、署名用紙が39,813筆、オンライン署名が69,112筆の合計108,925筆です。署名にご協力いただいた、個人、団体の皆さま、本当にありがとうございました。
厚生労働省社会保障審議会介護保険部会(「部会」)で、委員である当会の花俣ふみ代副代表が、本人・家族の立場からの意見を出してきました。
この審議が大詰めになってきた11月24日に、それまでに寄せられた84,092筆を厚生労働省大西証史老健局長に届けました。署名とともに寄せられた切実な「生の声」を伝え、「財務省が主張する負担増と給付削減が実施されたら、サービス利用を減らさざるを得なくなり、介護生活が成り立たない。今も日に日に増え続けている署名に込められた断固反対の声を、厚労省としてもしっかりと受けとめてほしい」と伝えました。
また、11月24日の提出以降に集まった24,131筆を12月19日に届けました。
12月19日に開催された「部会」には、2023年1月からの通常国会に出される「改正」法案や同審議会介護給付費分科会(「分科会」)に付される項目についての「介護保険制度見直しに関する意見」(案)が次のようにまとめられています。


1.介護保険の自己負担を原則2割負担にしないこと
「原則2割負担」には触れず、「『一定以上所得』(2割負担)の判断基準について、…次期計画に向けて結論を得ることが適当」とし、その時期については、「遅くとも来年(2023年)夏までに結論を得るべく、引き続き本部会における議論を行う必要がある」としていますので、2023年の夏までに2割負担者の拡大を図るとも読めます。さらに「『現役並み所得』(3割負担)の判断基準については…引き続き検討」とし、次期の拡大はないように読めます。

2.要介護1・2の訪問介護・通所介護を地域支援事業に移行しないこと
「第10期計画期間の開始(2027年)までの間に結論を出すことが適当」とされていますので、次期での実施はないとも読めます。

3.ケアマネジメントの利用者負担導入(ケアプラン作成の有料化)をしないこと
「第10期計画期間の開始(2027年)までの間に結論を出すことが適当」とされていますので、次期での実施はないとも読めます。

4.介護老人保健施設・介護療養型医療施設・介護医療院の多床室(相部屋)室料負担を新設しないこと
「介護給付費分科会」において介護報酬の設定等を含めた検討を行い、次期計画に向けて、結論を出すことが適当」とされていますので、次期改定時には室料負担の新設を図るとも読めます。

新たな負担増と給付削減を計画どおりには実施させない大きな成果がありました

「改正」を止めるための動きとして、9月から取り組んだ署名活動の広がりにより、多くの人たちに危機感が共有され、マスコミも注目しだしています。花俣ふみ代副代表は、「部会」委員として、利用者・家族の切実な声を発信し続けました。一連の動きは審議の流れに影響を与え、政府の意見や計画どおりには実施させない成果がありました。

結論が2023年以降に持ち越されましたが、政府は「改正」をあきらめたわけではありません

2023年の夏までに結論を出すとしている利用料2割負担対象者の拡大や65歳以上で一定の所得のある人の介護保険料引き上げ、介護老人保健施設等の多床室の室料負担の新設などの負担増については、今後の「部会」や「分科会」の動きを注視し、ここで当会の今回のオンラインおよび用紙での署名活動は終了いたしますが、声を上げ続けていきます。
引き続き、皆さまのご協力、ご支援をお願いいたします。

現在の署名数(2023年3月1日現在)

署名へのご協力、ありがとうございます。2023年1月6日に、11万筆を超えました!
※直筆署名は締め切り後もお届けいただいた分を更新しています。
(内訳:直筆署名-41,347筆/オンライン署名-69,132筆)

110,479筆

署名追加提出の様子(2回目、2022年12月19日)

11月24日の提出以降に集まった署名、24,131筆(直筆15,375筆、オンライン8,756筆)を追加で提出しました。これで総数は、108,223 筆 (直筆 39,580 筆、オンライン 68,643 筆)となりました。

署名提出の様子(2022年11月24日)

この日以降に集まった署名についても、12月をめどに追加で提出いたします。

署名を提出しました!

【厚生労働省への提出】
 <日 時> 2022年11月24日(木)13時30分
 <会 場> 厚生労働省 老健局内
 <提出先> 厚生労働省 老健局長 大西 証史 様
 <提出者> 認知症の人と家族の会 代表理事 鈴木 森夫、副代表理事 花俣ふみ代、常任理事 鎌田晴之、理事 大野 教子

【記者発表】
 <日 時> 2022年11月24日(木)15時30分~16時30分
 <会 場> 厚生労働記者会 会見場

(参考)提出時点での署名集計 ※最新の数は前項目「現在の署名数」をご覧ください
 直筆署名    24,205筆
 オンライン署名 59,887筆
 <合計>    84,092筆


2022年9月より、「家族の会」では、「介護保険の負担増へ反対する」署名活動を開始しました。
署名の方法は、「オンライン署名」または「書面による署名」のいずれかの方法でお願いします。

オンライン署名は、12月中旬分までを集約します。ぜひ今すぐ、ご署名ください。

書面による署名は、11月末分までを集約します。まだお送りいただいていない場合は、ご返送ください。

署名する内容

■介護家族は、今も大きな負担の中で暮らしています

 コロナ禍は、介護のある暮らしを直撃しています。

 とりわけ、認知症のある人にとって、生活のリズムを整えるためにも、安定した介護サービスの利用が欠かせません。

 感染の拡大は、本人だけでなく、介護家族への負担も増大させています。

 また経済的にも、物価高が続く中、生活費に加え、介護保険の利用料だけでなく保険外の介護費用や医療費も重なり、さらに後期高齢者の医療費負担増も控え、不安が増大するばかりです。

■さらなる「負担増」が議論されています

 こうした厳しい介護環境に追い打ちをかける制度改正の動きが進んでいます。

 現在行われている次期介護保険法改正の審議では、前期に反対意見や慎重な意見があり、「引き続き検討を行うことが適当である」とされた項目が並んでいます。

 いずれも、利用者の負担増とサービスの利用制限につながるもので、到底容認できないものばかりです。

■介護サービスが「あっても、使えない」に・・

  私たちは、この制度がこれ以上後退すれば、「制度」はあっても「介護サービス」が使えないものになってしまうことを危惧しています。

 介護保険制度が、必要なサービスを提供し、介護のある暮らしを守る制度として、誰もが安心して利用できるよう、以下の項目を強く国に要望します。

<要望項目> 

  1.  介護保険の自己負担を原則2割負担にしないこと
  2.  要介護1・2の訪問介護・通所介護を地域支援事業に移行しないこと
  3. ケアマネジメントの利用者負担導入(ケアプラン作成の有料化)をしないこと
  4. 介護老人保健施設・介護療養型医療施設・介護医療院の多床室(相部屋)室料負担を新設しないこと

署名をする

オンライン署名は、12月中旬分までを集約します。ぜひ今すぐ、ご署名ください。

書面による署名は、11月末分までを集約します。まだお送りいただいていない場合は、ご返送ください。

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