認知症の実母が最近、食事を食べなくなって体の衰弱が心配、どうしたらよいでしょうか。
全国の支部で行われている家族の「つどい」。その中で出てきたいろいろな悩み。その悩みに応える形で、介護初心者の悩みにお答えします。会報ぽ~れぽ~れの人気記事の抜粋です。
■認知症の実母が最近、食事を食べなくなって体の衰弱が心配、どうしたらよいでしょうか。
介護福祉士:食事の内容を工夫しては 年齢や認知症の進行で飲み込む力が衰えたりします。食べ物の形を工夫することで、食べられることもあります。固めのものは刻んだり、すりつぶしたり、プリン状にしたり、お茶などの液体にはとろみをつけることでむせずに飲み込めるようになります。
介護家族A:食事の姿勢を見直しては 後ろに反りかげんの姿勢になっていないでしょうか。前かがみの姿勢の方が食べ物を飲み込みやすいと訪問看護師に教えてもらい、夫はむせもなくなり、スムーズに食べられるようになりました。
歯科衛生士:口の中のトラブルが原因では? 入れ歯が合わない、虫歯、歯茎の炎症などのために食事量が減り、全身が弱ればさらに食べられなくなるというケースもあります。口の中の様子も相談してください。
言語療法士:口腔体操なども試して… 口を開けない時は頬や口の周りを介護者の手で軽く叩いて刺激することで開けて食べてくれることがあります。口腔体操やマッサージが効果的なこともあります。
看護師:認知症が進んでいるのかもしれません 認知症が進行し食べ物が分からない、意欲がなくなる、飲み込む力が衰えるなどがあります。食事だけでなく、排泄や会話など、生活の他の場面での変化にも気をつけてみてください。口から食べることの限界もあることを理解しておくことも大切です。
介護家族B:胃ろうの選択も 食べられない場合の治療として胃ろうなどの経管栄養があると、かかりつけ医からわかりやすく説明を受けました。私は胃ろうには反対でしたが、治療のひとつであり、生きていてほしいので胃ろうをしました。病気になったとき、薬も入れられ助かりました。
介護家族C:食べられなくなったのは生命の終焉なのでは? 家族全員で話し合い、かかりつけ医に相談した結果、好きなものを少しずつ食べてもらい、最期を看取りました。看取り終えてからいさかいなどが起こらないよう、兄弟や親族と終末の医療について考えを統一しておく必要があります。